宝探し
宝探し
概要
コンピュータのプログラムでは、記号の並びを処理することがよくあります。記号というのは、文書の中の文字や単語、あるいはプログラムの文などです。たとえば「整数は 0 から 9 の数字が並んだもの」「実数は数字の並びの後に 1 個の小数点があり、その後に数字が並んだもの」という規則を表すには、この学習で扱う有限状態オートマトンの考え方を使います。この章では、コンピュータが単語や文字列を認識するときに相当する図として、宝の地図を使った作業を行います。
教科学習との関連
- 数学 : 論理と推論能力の育成言葉や記号を用いてパターンを記述したり、パターンの続きを作ったりする。
- 社会科
- 国語
技能
- Simple map reading 簡単な地図を読み取る。
- Recognising patterns パターンを認識する。
- Logic 論理を理解する。
- Following instructions 命令を理解する。
年齢
- 9 歳以上
教材
- 教師が用意するもの
- 一組の地図カード(最初に見せるとき、命令部分が地図を描く子どもから見えないように注意すること)
- 複写用シートの島のカードを複写し切り抜く。 PDF
点線に沿って折り、カードの正面が島の名前で背面が命令となるように糊付けする。
- 子どもごとに必要なもの
- ワークシート : 宝島の財宝への行き方を見つけよう PDF
- ペンまたは鉛筆
宝島
導入
宝島を見つけましょう。海賊船の仲間たちが島々の間を旅人を乗せて決められた航路を通っ て航海します。宝島へ行く最も良い航路を見つけてください。島に到着すると、A、B の船のどちらに乗るかを聞かれます ( 両方は選べません )。島にいる人から、その船が次にどの島へ行く のかを教えてもらえますが、海賊たちは全部の島の地図は持っていません。手元の地図を使って、 どの島を通ってどちらの船に乗ってきたのか記録していきましょう。
実演
スライドまたは黒板に、下のような3つの島からなる図を描いてください。
リンク(PDF)から3枚のカードを複写して、1 枚ずつ違うカードを持たせます。
この 3 枚のカードは本番で使うものとは違うことを伝えます。
教師は海賊島からスタートして、船Aを選びます。海賊島のカードを持った子どもは船 A の 行先である難破船の入り江を告げます。教師は地図にその経路を書き込みます。難破船の入り江で再び船 A を選びます。子どもは海賊島に戻るよう告げます。地図にそれを記します。今度は船 Bを選びます。この経路を選ぶと死者の島へ行き、そこで動けなくなってしまいます。最終的な地図は、このようになります。
学習
7人の子どもを選び、「島の住人」の役を与えます。子どもはそれぞれ自分の島のカードを持ちます。カードの裏面には、行先を示した秘密の命令が書いてあります。7人は教室またはグラウンドで適当に散らばった位置に立ちます。残りの子どもにはまっさらな地図を配り、海賊島から宝島までの航路を注意深く書き込みながら航海するように指示します。(島に行く子どもは一度に 1 人だけに限定して、先に行先を耳にしないようにするのがよい考えでしょう。)
早く終わった子どもには、別の航路を探してみるよう指示します。
すべての航路を記した完全な地図は、次のようになります。
ふり返りの議論
最も早い経路はどれですか ? とても遅い経路はどれでしょう ?
ループを含む経路もあります。その例を示すことができますか ?
経路を記号で表してみよう。(たとえば、BBBABAB と BBBABBABAB はどちらも宝島に到着します)